ダイレクトメール・DMとは?特徴やメリットを解説
本記事では、企業が顧客へ情報を直接届けるためのツール、ダイレクトメール(DM)について、その特徴と具体的なメリットまでを分かりやすく解説します。さらに、DMを効果的に活用するための重要なポイントも紹介。この記事を読むことで、DMの基本を理解し、自社のマーケティング戦略に活かすための第一歩を踏み出せるはずです。
ダイレクトメール(DM)とは?
ダイレクトメールとは、企業が特定の顧客層へ直接情報を届けるマーケティング手法です。
郵便物や電子メール、FAXを活用し、新商品情報やセール案内を個別に送信します。
主に郵便物として送られる、紙媒体の広告や案内状(ハガキ、封書、カタログなど)を指します。
ダイレクトメールは「DM」と略されますが、同じDMで略される「ダイレクトメッセージ」(SNSやメッセージングアプリを通じて、個人間で直接やり取りされるメッセージ)とは異なりますの、間違えないように注意したいですね。
ダイレクトメール(DM)の特徴
ダイレクトメール(DM)は、企業が顧客に対して直接的に情報を届け、宣伝活動を行うための重要なツールです。
その最大の特徴は、過去に問い合わせや資料請求を行った個人をリスト化し、特定のニーズや関心を持つ可能性の高い顧客層へダイレクトにアプローチできる点にあります。
これにより、不特定多数への広告に比べ、高い反応率と費用対効果が期待できます。
個々の顧客に合わせた情報を届けることで、関係性を構築しやすく、購買意欲の向上やリピーター育成にも繋がります。
ダイレクトメール(DM)は、ターゲットを絞った効率的な宣伝活動を展開するための強力な手段と言えるでしょう。
ダイレクトメールのメリット
ダイレクトメール(DM)は、企業が顧客へ直接訴求できる強力なツールであり、効果測定も容易に行えるという点で、多くのメリットを持っています。
顧客へ直接訴求できる
ダイレクトメール(DM)は、顧客の属性や購買履歴などのデータに基づいて、ターゲットを絞り込んだ上で情報を届けられます。これにより、顧客一人ひとりのニーズに合わせたパーソナライズされたメッセージを伝えることが可能です。
- ターゲットを絞りやすい:
顧客データに基づき、年齢、性別、購買履歴などでセグメントしたり、特定のニーズを持つ顧客層へ効率的にアプローチすることができます。 - パーソナライズされた情報を提供できる:
顧客一人ひとりに合わせた最適な情報を提供したり、特別感を与え、顧客との関係性を強化することができます。 - 視覚的・触覚的な訴求力がある:
DMは視覚的な訴求力が高いため、デザイン、質感、サンプルなどで五感に訴え、商品の魅力を効果的に伝えることができます。 - 行動喚起を促すことができる:
サンプルやクーポンなどを同封することで、顧客に実際に商品を体験してもらい、購買に繋げることができます。
このように、DMは顧客に直接働きかけ、行動を促すことができます。
効果測定を行える
ダイレクトメール(DM)の効果測定は、以下のような方法で容易に行えます。
- QRコードやURLでのトラッキング:
DMに個別のQRコードやURLを掲載することで、顧客がDMからWebサイトにアクセスした数を計測できます。 - クーポンコードによる利用状況の把握:
DMにクーポンコードを掲載することでクーポン利用数を計測することができます。 - アンケートによる顧客反応の収集:
DM送付後にアンケートを実施することで、顧客の反応や満足度を把握し、今後のDM施策の改善に繋げることができます。
これらの効果測定を通じて、どのDMがどれだけの効果を生み出したかを把握し、費用対効果の高いものを特定できます。さらに、複数種類(内容、デザイン、送付方法など)のDMを作成し、それぞれの効果を比較することで、より効率的なマーケティング活動を実現できます。
ダイレクトメールのデメリット
制作・発送のコストと時間がかかる
ダイレクトメール(DM)は、他のデジタルマーケティング手法と比較して、制作・発送にかかるコストと時間が大きい点がデメリットです。これらのコストと時間は、特に中小企業にとっては大きな負担となる可能性があります。
- 制作費の高さ:
DMの制作には、デザイン制作費、印刷費、封入費などがかかります。特に、高品質なDMを作成しようとすると、これらの費用はさらに高くなります。 - 発送費の負担:
DMの発送には、宛名印字費、切手代、発送代行費などがかかります。発送部数が多いほど費用も増加します。 - 準備の手間と時間:
DMの発送準備には、宛名リストの作成、DMの封入作業、発送手続きなど、多くの時間と手間がかかります。
運用改善を行うのに時間がかかる
ダイレクトメール(DM)は、送付からレスポンスまでのタイムラグが大きいため、すぐに効果測定や運用改善を行うことが難しいというデメリットがあります。
- タイムラグの発生:
DMを送付してから顧客が開封し、反応するまでには時間がかかります。そのため、DMの効果を正確に測定するには、ある程度の期間を置く必要があります。 - 改善サイクルの遅延:
DMの効果測定結果に基づいて運用改善を行う場合でも、次のDMを送付するまでに時間がかかるため、改善サイクルが遅くなりがちです。 - リアルタイム性の欠如:
DMの送付先の選定から作成、発送までにある程度の時間を要します。リアルタイムでの効果測定や迅速な運用改善が難しいという点で、デジタルマーケティング手法と比較して柔軟性に欠けると言えます。
ダイレクトメールの「開封率」「レスポンス率」とは?
ダイレクトメール(DM)がどの程度の割合で開封されたかを「開封率」と呼びます。また、その中から商品購入や問い合わせなど特定の行動を起こした割合を、「レスポンス率」「反応率」「返信率」「ヒット率」などと呼びます。
それでは実際に、ダイレクトメールの開封率とレスポンス率を見てみましょう。
- ダイレクトメールの開封率:75.1%
- そのなかで、「話題にした」「ネットで調べた」「来店した」といった行動をとったレスポンス率:19.7%
出典:一般社団法人 日本ダイレクトメール協会 DMメディア実態調査2023
このレスポンス率をみる限り、ダイレクトメールの効果は十分に期待できると考えられます。ただしダイレクトメールの発送数は、制作・発送にかかるコストと比較しながら検討することが大切です。
ダイレクトメールの開封率やレスポンス率を参考に期待できる効果を見極め、そのダイレクトメールにおける費用対効果を考えてみてください。
ダイレクトメール(DM)のレスポンス率を高めるコツ
ダイレクトメール(DM)の作成は、作る前の下準備が大事です。DMを活用した販促をよく目にしますが、反響あるDM作成のコツをお伝えします。
ターゲットを明確にする
潜在顧客、見込み顧客、既存顧客向けなど、誰に向けたダイレクトメール(DM)なのかを明確にしましょう。
送付する相手によって、案内するダイレクトメールの内容は異なります。
商品の販売促進を目的としたダイレクトメールの例
- 見込み客に対して:自社がおすすめする商品を案内
- 既存顧客に対して:愛用商品の追加購入、他商品の追加購入、新発売の商品の案内
ダイレクトメール(DM)のゴールを決める
ダイレクトメール(DM)を見たお客様にとってほしい行動をゴールにします。
ゴールの例
「商品注文」「サンプル取り寄せ」「ユーザー登録」など
伝えたい情報を整理する
伝えたい情報は4項目ぐらいに絞ります。
レイアウトは、上から順に優先度が高いものを配置しましょう。
さらにお客さまの購買経験によって、文言にも工夫が必要です。例え同じように購入経験があっても、商品が気に入っているか否かで、ダイレクトメール(DM)を見た際の興味度が異なります。
「商品注文」をゴールとした場合の情報例
「DMを読むことで、どんな良いことがあるのか」という後押しが必要です。DMにそうした工夫を施すだけで、そのDMの効果は大きく変わってきます。例えば「キャンペーン特典」や「まとめ買い」、「定期コース」など、得するための方法を知らせるという具合です。
封筒そのものを工夫する
ダイレクトメール(DM)でより多くの効果を得るためには、やはりデザインや中身が大切になってきます。
それ次第で、DMの効果には大きく差が出ますし、先に挙げたDMの開封率やレスポンス率にも影響します。
DMが開封されるかどうかは、手に取った瞬間に決まるといわれており、例えば住所や会社名、個人名などの項目しか記載されていないDMは、残念ながらほとんど読まれないとされています。
そのため、DMで高い効果を得るには、封筒の表面を工夫しなければなりません。開封したくなるDMには、工夫が欠かせないようですね。
開封率アップにつながったDMの事例
- 受け取った方限定のプレゼントを用意して、その旨を記載した
- 名前入りのメッセージを書くことで特別感を演出した
- 窓付き封筒にすることで中身に興味を持たせた
送付後にフォロー電話をする
ダイレクトメール(DM)の効果を上げる工夫が送付後のフォロー電話です。
「先日ご案内をお送りしたのですが…」とDMを送ったことを伝え、商品の良さをアピールしながら様子を伺います。ここで、もしDMの到着を見落としていれば、気付いてもらうことができます。
また、「どのように感じたか」「どのように考えたか」という意見は、以後DMの戦略を考えるうえで貴重なものとなります。もちろん、電話で上手くヒアリングや提案を行えば、そのまま購入へと導くことも可能です。
まとめ
ダイレクトメール(DM)は、数多くの企業やショップで利用されています。郵便やFAX、電子メールなど形式こそ多様化していますが、有効な営業・販売促進の手段といえます。
今回、具体的な開封率をデータとして取り上げましたが、それ以上の効果を得られるか、あるいはそれ以下に留まるのかは、ダイレクトメールの工夫次第で決まってきます。
ダイレクトメールで高い効果を得るためには、封筒やハガキの素材やデザイン、文章などをトータルでみて工夫することが重要です。また、ただ「送って終わり」ではなく、アフターフォローも大切です。
過去事例によるデータを参考にしつつ、ダイレクトメールを活用してみてくださいね。
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合わせて「宛名印字オプション」をご利用いただくと、商品を受け取った後すぐに投函できるため、スピーディーな発信が可能になりますよ。
また、封筒印刷には「窓付き封筒」もご用意しております。宛名部分を表示させたり、中身を見せてユーザーに興味を持たせるDMにぜひご活用ください。