世界の名画（2026年版）|デザインカレンダーシリーズ|ネット印刷のウエーブ

[1月] レスタックから見たマルセイユ湾／ポール・セザンヌ

レスタックから見た海の眺めを描いた作品です。キャンバスを空・山・建物・海の4つに分割し、対照的な色彩と幾何学的な形でコンパクトでダイナミックなパターンを創り出しています。後のキュビスムへの発展を予感させる革新的な作品とされています。
Paul Cezanne. The Bay of Marseille, Seen from L’Estaque, 1880–1890. The Art Institute of Chicago.

[2月] シャルパンティエ夫人とその子どもたち／ピエール＝オーギュスト・ルノワール

シェルパンティエ夫人とその子どもたちが自宅でくつろぐ様子を描いた肖像画です。夫人が主催するサロンの華やかさや、裕福な家庭の優雅さが表現されています。1879年のサロンで入選し、特等席に展示されたルノワールの出世作と言われています。

[3月] アルルの寝室／フィンセント・ファン・ゴッホ

ゴッホがフランス・アルルの「黄色い家」に移ってから描いた3つの寝室の絵のうちの一つです。ゴッホにとってこの寝室は休息と安らぎの象徴でした。強い色彩と極端な遠近法は一見、不安定な印象を与えますが、独特の味わいが魅力にもなっています。
Vincent van Gogh. The Bedroom, 1889. The Art Institute of Chicago.

[4月] 2人の姉妹（テラスにて）／ピエール＝オーギュスト・ルノワール

ルノワールが1881年にパリ郊外のレストランで描いたとされる作品です。「二人の姉妹」というタイトルはルノワール本人がつけたものですが、実際には血縁関係はなかったそうです。暖かい光と鮮やかな色彩で生き生きとした人物が表現されています。
Pierre-Auguste Renoir. Two Sisters (On the Terrace), 1881. The Art Institute of Chicago.

[5月] 散歩、日傘をさす女性／クロード・モネ

丘の上で日傘を持つ妻カミーユと、息子ジャンの姿を描いた作品です。細かい描写や色の重ね方など緻密な技法を用いて、太陽の光と自然を美しく表現されています。明るい色彩や軽やかなタッチで生き生きとした筆使いは、モネの画風を象徴しています。

[6月] ヴァレルメイユの牛飼い／カミーユ・ピサロ

フランスの田舎の小道を歩く村人たちを描いた風景画です。この主題はピサロのお気に入りの1つで、牧歌的な生活に対する関心を反映しています。柔らかなタッチと明るい色彩は、1874年に開催された最初の印象派展の影響を受けたとされています。

[7月] ヴェトゥイユの画家の庭／クロード・モネ

モネが移り住んだヴェトゥイユの庭を描いています。高い位置の地平線と青空へ真っ直ぐ延びる小道の構図は、咲き乱れるヒマワリの様子を効果的に表現しています。筆のタッチを残して絵具を置いていく技法による、鮮やかで美しい色彩に魅了されます。

[8月] ヴィルヌーヴ＝ラ＝ガレンヌの橋／アルフレッド・シスレー

シスレーの絵画には、1870年代から1880年代初頭にかけて近代化の象徴である最新式の橋が多く登場します。セーヌ川で人々が楽しむ様子を描いたこの作品は1872年のものです。明るい色彩と平らな筆使いで水面に反射する光を表現しています。

[9月] 糸杉のある麦畑／フィンセント・ファン・ゴッホ

ゴッホがサン＝レミの療養院にいた頃に、プロヴァンスの田園風景を描いた連作の一つです。絵具を厚く塗り重ねた力強いタッチにより、糸杉の雄大な姿を表現しています。ゴッホ自身もこの作品を高く評価し、後にアトリエで複製も制作しています。

[10月] 睡蓮／クロード・モネ

ジヴェルニーの自宅で描いた「睡蓮」はモネ最大の連作といわれています。連作とは、同じテーマを季節や時間を変えて複数の作品で表現することです。初期は池の全景を描いていましたが、晩年には水面に焦点を当てた抽象的な表現へと移行していきます。
Claude Monet. Water Lilies, 1906. The Art Institute of Chicago.

[11月] グランド・ジャット島の日曜日の午後／ジョルジュ・スーラ

パリ近郊のセーヌ川の中州で過ごす人々を描いたスーラの代表作です。点描画の手法で用いられた科学的な色彩理論に基づいた緻密な色や点の構成は、視覚的に色が混合されて見えるため、絵具を混ぜる表現に比べて色彩をより鮮明に見せる効果があります。
Georges Seurat. A Sunday on La Grande Jatte–1884, 1884–1886. The Art Institute of Chicago.

[12月] リンゴの籠のある静物／ポール・セザンヌ

セザンヌは自然を見たままに描くことよりも、その形や構造に興味を持った画家でした。モチーフを抽象化し、複数の視点から見たイメージをキャンバスに表現した結果、テーブルの稜線が食い違っていたりするなど、緊張感をはらんだ歪みが見られます。
Paul Cezanne. The Basket of Apples, 1887–1900. The Art Institute of Chicago.

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（2026年版）