チケットサイズに規格はある?サイズの種類と加工方法について解説
チケットのサイズに規格はない
まず結論からいってしまうと、チケットのサイズに明確な規格はありません。
発行元によってサイズは異なり、自由に設定されています。これはチケット全般にいえることで、同じ種類のチケットでも様々なのです。
とはいえ用途が同じであれば、チケットの大きさは類似しますので、ある程度の統一性は生まれています。例えば、複合商業施設や商店街など、多店舗展開している場合は同じサイズのチケットを用いるケースが多いですよね。用途や役割によってチケットサイズは設定されています。
チケットサイズの種類
チケットのサイズは以下の3種類に大きく分けられます。用途に応じて使い分けがされています。
手のひらに収まるサイズ
(55mm×85mm程度)名刺サイズに近く、持ち運びやすいのが特徴です。ドリンクチケット、割引券、抽選券、イベントの整理券、CDに付属する握手券など、小規模イベントやサービス向けのチケットに多く使用されます。

千円札と同程度のサイズ
(76mm×150mm程度)千円札(76×150mm)に近いサイズで、美術館や博物館、展示会イベントなどの一般的な入場券、映画チケット、ライブチケットによく使われます。情報量を確保しつつ、財布に収めやすい実用的なサイズです。

千円札より少し大きいサイズ
(約90×200mm~100×220mm程度)高級感があり、特別なイベントやVIP向けチケット、スポーツ観戦チケット、ファンクラブイベントのチケットなどで使用されます。デザイン性や視認性を重視したい場合に適しています。

ネット印刷でチケット発注の際は任意のサイズ指定が多い
多くのネット印刷会社では、チケット印刷の注文を受ける際、あらかじめ決められた規格サイズでのデータ入稿を条件としています。
しかし、ウエーブでは、短辺50~75mm、長辺100~210mmの範囲内であれば、1mm単位で自由にサイズを指定してチケットを作成できます。そのため、イベント内容やデザインに合わせた自由なサイズでチケットを作成することが可能です。
方向 | 短辺 | 長辺 |
---|---|---|
縦型 | 85mm | 106mm |
横型 | 54mm | 170mm |
短辺 | 長辺 | |
---|---|---|
変型サイズ | 50~75mmの範囲内 | 100~210mmの範囲内 |
チケットに適した用紙の厚み
チケット作成に適した用紙の厚みは、チケットの種類や用途によって異なりますが、一般的には以下の斤量が目安となります。
- 一般的なチケット
- 90kg~135kg程度の厚みがおすすめです。この範囲であれば、適度なコシがあり、扱いやすく、印刷も綺麗に仕上がります。
- 高級感を出したい場合
- 180kg以上の厚めの用紙を選ぶと、よりしっかりとした印象になります。特に、コンサートや演劇などの特別なイベントのチケットに適しています。
- 薄手のチケット
- 70kg程度の薄手の用紙は、コストを抑えたい場合や、大量に配布するイベントのチケットなどに適しています。
用紙の種類によっても厚みの感じ方が異なるため、サンプルを取り寄せて実際に確認することをおすすめします。
チケットに適した加工方法
チケットを作成する際には、用途や利便性を考慮した加工が重要です。
ミシン目加工で作成
ミシン目加工は、半券を切り離しやすくするための加工で、イベント入場券や抽選券に最適です。細かい切れ目が入ることで、簡単に切り取れつつも通常の使用には耐えられる強度を保ちます。
ウエーブのチケット印刷は、ミシン目1本(無料)または2本(有料)を追加できます。(さらにミシン目を追加したい場合はチラシ/フライヤー印刷+ミシン目加工オプション、または、回数券/クーポン券印刷がおすすめです。)

ナンバリング加工で作成
ナンバリング加工(連番印字オプション)は、連番を印刷することで管理を容易にする加工で、チケットの識別や不正防止に有効です。
1枚ずつに異なる文字と数字を印字するバリアブルテキスト印字オプションもございます。

その他、チケットに高級感を加えたい場合は、箔押し加工やエンボス加工がおすすめです。
また、無料チケットなどを1箇所にまとめて設置したい場合は、孔開け加工でチケットに孔を開け、紐を通しておけば、チケットが散らばることを防ぐことができます。
これらの加工を組み合わせることで、オリジナリティ溢れるチケットを作成できます。
適切なチケットのサイズとは?
前述した通り、チケットのサイズは基本的には自由に設定・作成できますが、チケットのユーザー(受け取る側)のことを考慮したサイズにするべきです。持ち歩くのに邪魔になるほど大きいサイズや、なくしてしまうほどの小さなサイズでは困りますよね。
また、盛り込む情報量によっても適するサイズが変わります。チケットの内容によって記載すべき情報量も異なるため、必要な情報を十分に盛り込めるチケットの大きさが必要となります。
映画チケットのサイズ
ここで、映画のチケットを例に挙げ、適切なサイズについて考えてみます。
チケットは消耗品のため、コストを重視すると小さなサイズを選択しがちです。しかし、チケットのサイズは、ユーザビリティ【使用性】使いやすさ、使い勝手の意味を意識して決めます。
映画チケットには、前売りチケットと当日チケットの2種類のチケットがあります。
前売りチケット
前売りチケットの特徴は、縦長で映画ポスターのようなデザインが施され、チケット下部が切り離せるようになっているものが主流となります。
サイズとしては、65mm×170mm程度のものや、55mm×150mm程度のものが多く見られます。これは1万円の紙幣が76mm×160mmのため、そのサイズと同等かやや小さく設定することで、チケットを財布に入れて持ち運ぶことができるためです。チケットの紛失リスクを軽減し、長財布を使えば、チケットを折り曲げることにもならずに済むサイズとなっています。

映画好きのユーザーは、残った半券(チケットの上部)は持ち帰ってこれをファイリングして保存するそうです。当日購入では得られないデザイン性を持たせることで特別感を与えてくれます。
当日券
映画館によって様々なサイズとなっています。 前売りチケットのようにデザインが施されているケースは少なく、その多くは手のひらサイズのチケットとなっています。 当日券は発券後すぐに使用することがほとんどで、発券直後の使用なら手に持ったまま受付スタッフに渡すため、それを踏まえたサイズ設定となっています。

適切な情報量
映画のチケットなら最低限掲載する情報は「作品名」「上映時間」「上映シアター」「チケット価格」などです。
前売りチケットの場合は、映画のポスターイメージをメインに配置するとよいでしょう。当日券の場合は、「上映映画タイトル」「上映時間」「座席番号」を目立たせるなど、観客・スタッフに分かりやすい内容を心がけるとよいでしょう。
まとめ
映画のチケットを例に、前売り用、当日券など用途に応じたサイズの設定方法をご紹介しました。
例えばこれが割引券となると、定価や割引後の金額、割引率、商品名に加え、割引対象の商品画像などがあると親切です。情報を網羅するために、チケット自体を大きくする必要があるかもしれません。
チケットサイズに規定がないとはいえ、何でも良いというわけではありません。あくまで目的・用途を踏まえつつ、受け取り手の立場になったときに最適なチケットの大きさというものがあります。何に用いて、そのなかでどういう情報を伝えなければいけないのか、よく検討しましょう。
サイズを変えないまま情報を詰め込み過ぎると、チケットに書かれた内容が分かりにくく可読性を下げてしまいます。チケットを作成する際は、サイズと情報量を比べ、適切なサイズで作成することが大切です。
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