商品・加工別の印刷データ作成方法/注意点
上製本冊子/ハードカバー冊子 データ作成ガイド
上製本冊子/ハードカバー冊子について
目次
対応アプリケーション
上製本冊子の仕組み・構造
本身(本文)と表紙は別仕立てとなります。
本文は、印刷・断裁後、ページ順に丁合し背の部分をPUR糊で製本します。本文の製本後見返し用紙を貼り合わせ、表紙(ハードカバー)を取り付けます。
表2表3、および見返し用紙に印刷はできません
上製本印刷に必要なデータ
表紙と本文のデータは分けて作成してください
表紙は、背幅・ミゾ・巻き返し分を考慮したデータを本文とは別のファイルで作成してください。
表紙データ
表紙は、背幅・ミゾ・巻き返し分を含んだサイズで、見開きの状態で作成してください。
※片面(表1/表4)のみ作成できます。(表2/表3へは印刷できません)
本文データ
データの作成方法については見開き、単ページの作成パターンで受け付けております。
その他作成方法での入稿をご希望の場合は、事前にお問い合わせいただきますようお願いいたします。
本文のサイズは、表紙サイズから縦横-6mm(上下左右各-3mm)で作成する必要があります。
上製本は表紙の仕上がりサイズが基準となります。表紙の作成に必要なサイズ(背幅や展開サイズなど)、本文ページのサイズは計算ツールをご活用ください。
表紙データ作成の注意点
表紙データの作成に必要なサイズ
上製本の表紙は、背幅・ミゾ部分・巻き返しのサイズを含めた見開き状態のデータで作成してください。下図を参考に、本文とは別ファイルにて作成・ご入稿ください。※片面(表1/表4)のみ作成できます。(表2/表3へは印刷できません)
表紙データに必要なサイズは、冊子の仕上がりサイズ・ページ数・紙厚によって変動します。
- 1 背幅:必ず計算ツールでご注文仕様にあった寸法を算出してください。
- 2 表紙左右の寸法(W-9mm):表紙の芯材の寸法です。9mmは、製本後にご注文サイズに仕上げるため、芯材の厚みやミゾの縮み分を考慮した調整値となります。
<データの作成例>
注意点
塗り足し・文字切れについて
- 塗り足しは、仕上がり位置より10mm以上外側まで作成してください。ドキュメントサイズ全面(断裁線)までの設定を推奨いたします。
- 重要な文字、デザインは仕上がり位置・ミゾ部分よりも3mm以上離して配置してください。
- ミゾ部分へ重要な文字やオブジェクトなどを作成・配置しないようご注意ください。
- 背表紙の文字は、背幅に収まる範囲で作成・配置してください。
加工位置のズレにご注意ください
表紙、裏表紙、背表紙とはっきり色が分かれるものや、背表紙の中心に文字がくるものは製本作業工程でずれが生じる場合があります。
本文データ作成の注意点
本文データの作成に必要なサイズ
本文のサイズは、表紙サイズから縦横-6mm(上下左右各-3mm)で作成していただく必要があります。
下図を参考に、見開きデータ、または単ページにて作成してください。
(例)A4サイズ仕上がりの場合:[本文の単ページサイズ]幅204mm×高さ291mm、[本文の見開きサイズ]幅408mm×高さ291mm
注意点
右綴じ、左綴じをご指示ください
綴じ方向は、右綴じ・左綴じのどちらであるかをご指定いただく必要があります。商品ご注文の際のオプション選択画面にて、「右綴じ」「左綴じ」どちらかを選択いただけます。※データ作成の際は綴じ方向に応じてページ順序が異なりますのでご注意ください。
ファイル名にページ番号をご指示ください
弊社にてページ順の判断ができない場合はデータ不備となり、印刷作業に進むことができません。データ(ファイル名)のご修正と再入稿をしていただく必要がございます。
具体的なページ配置順序については各アプリケーション別の作成ガイド内で解説しています。必ずご確認ください。 >> アプリケーション別の注意点
製本工程上若干のズレが生じます
裁ち落としにかかるようなデザインをされた場合、製本工程中にズレが生じる場合があり高さが一定に揃いません。
表紙・本文・背幅のサイズ計算ツール
上製本の表紙は、冊子の仕上がりサイズ・本文ページ数・紙厚によって変動します。
計算ツールをご利用ください。
【紙厚表】
紙種 | 紙厚 | 用途 |
---|---|---|
コート紙73kg | 0.068mm | 本文 |
コート紙90kg | 0.083mm | 本文 |
コート紙110kg | 0.103mm | 本文 |
コート紙135kg | 0.13mm | 本文/表紙 |
マットコート紙70kg | 0.08mm | 本文 |
マットコート紙90kg | 0.108mm | 本文 |
マットコート紙110kg | 0.138mm | 本文 |
マットコート紙135kg | 0.174mm | 本文/表紙 |
紙種 | 紙厚 | 用途 |
---|---|---|
上質紙110kg | 0.152mm | 見返し |
色上質紙 特厚口 | 0.152mm | 見返し |
タント 100kg | 0.16mm | 見返し |
NTラシャ 100kg | 0.16mm | 見返し |
里紙 100kg | 0.18mm | 見返し |
チップボール | 1.92mm | 表紙の芯材 |
背幅・表紙・本文サイズの計算式
【背幅計算式】
[A] 本文(本身)の背幅
=(本文ページ数 × 本文の紙厚 ) ÷ 2
[B] 表紙の製作に必要な素材の厚み
=(表紙の紙厚 × 2)+(見返し用紙の紙厚 × 4) + (1.92mm × 2(※))
※チップボールの厚み(表紙/裏表紙2枚分)
必要な背幅 ⇒ [A] + [B]
計算例
- 表紙:A4サイズ(幅210×高さ297mm)/マットコート紙135kg
- 本文:80ページ/コート紙90kg
- 見返し:タント
[A] 本文(本身)の背幅 =(80ページ × 0.083mm) ÷ 2
[B] 表紙の製作に必要な素材の厚み =(0.174mm × 2)+ (0.16mm × 4) + (1.92mm × 2)
必要な背幅 ⇒ 幅8.148mm(約8.15mm)
【B.断裁位置(表紙の展開サイズ)計算式】
幅 =(表紙サイズ – 9mm) × 2 + 背幅 + 20mm(※1) + 33mm(※2)
高さ = 表紙サイズ + 33mm(※2)
※1:ミゾ部分(10mm × 2)、※2:巻き返し分(左右:16.5mm × 2)
【C.表紙の仕上がり位置(データの作成範囲)計算式】
幅 =(表紙サイズ – 9mm) × 2 + 背幅 + 20mm(※ミゾ部分 10mm × 2)
高さ = 表紙サイズ
【D.本文(1ページ)計算式】
幅 =表紙サイズ – 6mm
高さ = 表紙サイズ – 6mm
冊子のデータチェックと納期について
ページ数が多い冊子はデータチェックにお時間をいただくが場合があります
ページ数が多いものはデータチェックに1営業日以上いただく事があり、データに不備があった場合はさらに出荷日が延びてしまいます。
入稿の前に十分にデータを確認していただきご入稿いただくことをお勧めいたします。
納期の確認等は大変お手数ですが弊社までお問い合わせください。
Illustrator、InDesignなら「検版システム(無料)」をご利用ください
「検版用画像」を用意をご用意ください
データをご入稿の際は、検版システムのご利用を推奨しております。印刷用データとは別に、「検版用画像」を見本(カンプ)としてご用意いただくことで、より精度の高いデータチェック(検版)が可能です。
アプリケーション別の注意点
アプリケーション | 形式 | 作成方法を確認 |
---|---|---|
Adobe Illustrator | AI・EPS | Illustrator作成方法 |
Adobe Illustrator | IllustratorPDF作成方法 | |
Adobe Photoshop | PSD・EPS | Photoshop作成方法 |
Adobe InDesign | InDesign作成方法 | |
Microsoft Office | そのまま | データ作成方法 |
CubePDF入稿 | データ作成方法 | |
画像ファイル入稿 | JPEG・TIFF・PNGなど | 画像ファイル作成方法 |