ウエーブのブログをご覧の皆様、初めまして。
私は主にご注文商品の冊子データを確認させて頂いております、上坂(こうさか)と申します。
印刷業界にて仕事を始めて、今年で10年目を迎えます。
ふつつか者ですが、弊社にご注文をくださるお客様のデータを拝見し、またご質問等にお答えさせて頂いております。
お客様が印刷用のデータを制作されるにあたり、弊社の「データ作成ガイド」で説明しきれない、皆さんのデータ作成の一助となる留意点を、当ブログにて連載させて頂きます。よろしくお願い致します。
さて、第一回のデータ作成の留意点+は、「黒の印刷ってむずかしい!?」です。
黒の印刷ってむずかしい!?
お客様のデータを拝見していると、よく黒1色のバックに画像が配置されているのをお見かけします。イラストレータで背景(K100のバック)を作成し、画像データを配置するようなデータです。
配置された画像と背景をとけ込ませたい場合、角版のまま配置せざるを得ない事もあるかと思います。
その場合、画像の周りもイラストレータの黒色と同じ色にする必要がありますが、画像が「RGB」データの場合や、画像の周りの黒が、今回ではK100でなく、CMYKを含んだ黒の場合、印刷されたときにとけ込んだようになりません。
黒色はモニタ上では同じに見えるのですが、奇麗にとけ込ませるならば、厳密に色の数値を合わせる必要があります。
イラストレータで作成された背景がK100の数値ならば、配置する画像データの周りの黒色も、K100にしてください。
奇麗にとけ込んで印刷されますよ!(K100に限らず、他の色の場合でも同じです。)
「濃い黒」と「薄い黒」
また、黒色にも「濃い黒」「薄い黒」があります。
いわゆるスミ100%(CMY=0%、K=100%)は、黒なのですが、比較的薄い黒色です。 濃い黒をおのぞみなら、「リッチブラック」をご利用ください。
ただし、濃い黒にも限界があり、濃すぎると裏写り等の原因となる為、コート紙、マットコート紙にかかわらず濃い黒色をお望みなら、「C40M40Y40K100」にされるとよろしいでしょう。
40+40+40+100=220です。これはCMYK値の合計となります。
コート紙、マットコート紙で、裏写りが心配される濃度は、合計値で320%以上の濃度です。220%ならば裏写りの心配もほぼなく、>
もちろん、上記のように画像を溶け込ますなら画像の黒色も、C40M40Y40K100にするのをお忘れなく。
いかがでしたでしょうか。紙面が限られていますので説明不足の点も多々あるかと思います。
ご不明な点ございましたら、お気軽にお問い合わせください。