よく「○○は紙よりも軽い」や「紙のようにひらひらと舞う」などと「紙」は軽いものの象徴として、比較されることが多いのですが、紙って本当に軽いものなのでしょうか?
紙の重さ
実際、紙の重さはどのくらいなのかと言いますと、ウエーブで取り扱っている代表的な用紙の一つ「コート紙90kg」を例にしてみますと、A4サイズの場合、その1枚の重さは、わずか「約7g」です。
ん?やっぱり軽いじゃないか?と思われるかもしれませんが、印刷現場では、1枚、2枚ではなく、何千部や何十万部といった単位の用紙が動いているのです。
例えば、「7g」の用紙でも、部数が1000部であった場合「7000g(=7kg)」の重さとなり、10万部ならなんと「700kg」もの重さになります。
たった10グラムにも満たない用紙が、枚数が積み重なると1トン近い重さのものになるんです。
紙の大きさ
用紙がもっと厚手のものであれば、更に重くなりますし、部数が積み重なれば、当然「高さ」も出てきます。(厚さ0.08mmの用紙でも、10万部で8メートルに)
また、印刷前の用紙はとても大きいものですので、仕入れた状態の紙は、フォークリフトと呼ばれる機械でないと運べません。[写真参照]
恥ずかしい話なのですが、オカダは入社したての頃、印刷業界を全く知りませんでしたので、右の「塊」が紙だと気づくのにしばらくかかりました。。(。-_-。)
また、用紙の断裁作業を体験した際には、早く終わらせようと紙を取りすぎて、重くて動けなくなったりしたこともありました。(←すぐに助けてもらえました)
現場の紙の重さと大きさをナメてはいけないと身を以て体験しました。
紙の厚みと重さを掲載しています
ウエーブでは、紙の「厚さ(1枚分)」と「重さ(500枚分)」を各用紙ページに記載しています。
さすがに10万部を1つの段ボールに入れてお客様に出荷するということはありませんが、ご注文される商品がどのくらいの大きさや重さになるのかの参考になさってください。
用紙の説明に書いてある「kg」って?
ここからは余談ですが、紙の厚さを表すのに、重さの単位を使用するのはなぜかご存じでしょうか?
例えば、コート紙"90kg"やサテン金藤"180kg"など、厚みなのになぜか「kg」という重さの単位で表しています。
実はこれ、本当に紙の重さのことなのです。
印刷業界では、紙の重さで「紙の厚み」を計る目安としているのです。
どういうことかと言いますと、同じサイズ(菊判サイズ※1 or 四六判サイズ※2)+ 同じ枚数(1000部)という一定の条件であれば、紙が厚くなれば重さも重くなるから、ということです。
ウエーブではその基準のサイズを、四六判での表記に統一しておりますので、コート"90kg"ということは、
“四六判のサイズ×1000部で、「90kg」の重さがある紙”
ということなのです。
厚みなのに重さで表記するなんて面白いですよね。
※1:菊判・・・636mm×939mm
※2:四六判・・・788mm×1091mm