はがきには、用途に応じてさまざまな種類があります。
往信用はがきと返信用はがきを一続きにした「往復はがき」、印刷に便利なように田型に4枚が繋がった「四面連刷はがき」、イラストが大きく書かれた(印刷された)「絵はがき」、挨拶状やお礼状に使われる「罫線入りはがき」など、それぞれのはがきで目的、用途が異なっています。
今回は、どのようなシチュエーションで、どのようなはがきが適しているのかをご紹介していきます。
官製はがきと私製はがき
官製はがきは規定サイズ
多くの人にとって身近な「官製はがき」と「私製はがき」は、総務省(旧郵政省)または日本郵便株式会社が発行したはがきのことです。
そのうち「私製はがき」は、日本郵便株式会社が規定している規格サイズにしたがって、独自に製作されたはがき(日本郵便株式会社以外の会社が製作したはがき)のことを指します。
なお、現在は郵政省が日本郵便株式会社として民営化されたため、厳密には「官製はがき」ではなく「郵政はがき」という正式名称になっています。
しかし、「郵政はがき」と「私製はがき」も含めた「郵便はがき」という呼び名もあり、紛らわしさから一般的には現在も「官製はがき」と呼ばれています。
官製はがきには料額印面がある
「官製はがき」も「私製はがき」も、用途にさほどの違いはありません。ただし「官製はがき」には切手のかわりに「料額印面」が印刷されており、料金支払い済みの切手の役割をしています。
これに対し「私製はがき」には「料額印面」の印刷がないため、切手を購入して貼ることが必要です。
「官製はがき」の場合は基本的に無地となっています。そのため、企業や礼節を重んじた形式のある挨拶状に使用されることが多いです。また、官製はがきには「往復はがき」や「四面連刷はがき(印刷会社専用)」といったサイズの異なるはがきもあります。
「私製はがき」はこれと異なり、企業で作成したはがきや、個人作成によるポストカード、旅先からの絵はがきなどが含まれ、表面・裏面ともに自由にデザインされています。
イラストや写真入りのはがき
イラストや写真が入ったはがきは、旅先からの絵はがきやダイレクトメールとして使用されるほか、年賀状や暑中見舞いなどにもよく利用されます。また、企業や個人商店などでは、顧客宛に誕生日の特典案内や業務案内、大売り出しの案内などでも使用されるはがきです。
さらに美容室やカフェ、居酒屋などの案内状や開店のお知らせでも、写真入りの「絵はがき」やイラスト入りのはがきが使用されます。このように企業や店舗などの営業目的で使用される場合、ロットが大きいため印刷業者に発注することが少なくありません。
なお、ちょっとしたイベントの招待状や個展案内などでは、自分でデザインしたはがきを家庭用プリンターで印刷する場合が多いかと思いますが、最近では、少数でも注文できる印刷通販を利用される方が増えています。
圧着はがき
「圧着はがき」は特殊なのりで圧力をかけて接着させておき、到着後に受け取った人だけが開封し読めるようになったはがきです。受取人にだけ知らせたい機密性のある内容や情報、プライバシーに配慮した内容の場合に使用します。なお、この「圧着はがき」には次のような種類があります。
先糊型圧着はがき
あらかじめ糊が塗られている紙に印刷したものを、圧着加工したもの。
フィルム型圧着はがき
普通紙に印刷し、フィルムをラミネートして圧着したタイプのもの。ダイレクトメールを兼ねた通知に便利なはがき。
後糊型圧着はがき
普通紙に印刷して、特殊UVまたはのりを塗布して圧着したはがき。
(※ちなみにウエーブで取り扱っている「圧着DM印刷」は後糊型となっております。詳しくは商品ページをご確認ください。)
用途や役割におけるはがきの種類
個人利用からビジネス利用まで、はがきにはほかにもさまざまな種類が存在します。いざ必要となった際に困らないよう、ここで代表的なはがきについて、その用途や役割を確認しておいてください。
欠礼はがき(喪中はがき)
欠礼はがきとは、年賀欠礼状(喪中はがき)を表します。近親者に不幸が起きた際、年賀状のあいさつを辞退するためのはがきです。
仏教では45日または35日以内で、神式では50日以内を忌中といい、死後1年間が喪中とされます。忌中や喪中の家では祝いごとを慎み、喪に服します。この際、お正月の門松飾りや行事なども行いません。そのため、年賀状も出さないのが習いとなっています。そこで年賀状を送付できない旨を、早めに年賀欠礼状(喪中はがき)として送付するのです。
欠礼はがきは、いつも年賀状を送ってくれる人に送付します。ただし、身近な家族や親戚は知っているため、わざわざ出す必要がありません。仕事上でつきあいのある相手には、気を遣わせないために通常の年賀でやり取りする場合もあります。
出欠はがき
出欠はがきは「往復はがき」の形式になっています。同窓会やクラス会の案内状など、出欠確認が必要な知らせによく使用されます。二つ折りの状態になっていて、出席か欠席を選択し、切り取り線から切り離して返信します。
お礼状
お礼状のはがきには、「官製はがき」がおすすめです。お礼状には結婚祝いや出産祝い、病気見舞い、お中元・お歳暮のお礼状などがあります。
招待状
招待状は結婚式や披露宴、パーティ、宴会などへ招待するためのはがきです。招待状の多くは返信はがきがセットになっています。
返信はがき
返信はがきは、結婚式や披露宴の招待状などで、返信用として同封されたはがきです。先方のあて名がすでに書いてある場合が多く、本来は「○○様」の部分に「○○行」と書いてあるので、二重線で消して「○○様」と書き直して返信します。
まとめ
さまざまなシーンで使い分けられる「はがき」。今回ご紹介したはがきの中には、これまで使ったことのない種類もあったかもしれません。しかし今回ご紹介したものは、使い方も含めて日常的に使用するはがきだと言えます。事前にはがきの種類や使い方を知っていれば、いざ必要となった際に慌てなくて済むはずですね。
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