印刷のウエーブをご利用いただきありがとうございます。ブログメンバー李です。
前回のJPEG、GIF、PNGに続き、今回は、データ作成の際によく目にされるEPS形式についてご紹介いたします。
EPSファイルは、印刷のウエーブでは、データ入稿方法の1つとして使われています。EPSとはどんなものでしょうか?
EPSとは
おおまかに言うと、EPSとはEncapsulated PostScriptの略で、Adobe社が開発したPS(PostScript)を基盤とした、ベクトルデータとビットマップデータの両方を含む画像ファイル形式です。
印刷の目的で開発された画像形式なので、高品質の印刷が保証できるとされています。
印刷のウエーブでもデータ入稿の場合「PhotoshopEPS形式」での保存を推奨しております。
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プレビューの設定ができる
EPS画像形式の特徴は、「実データ」と低解像度の「プレビューデータ」の両方を持ち合わせていることです。実際のデータが印刷の際に使われるデータとすれば、プレビューデータはIllustratorや他のDTPプログラム上で表示される仮の画像データというイメージです。
Illustrator上で、画像をリンク配置することで、EPSのプレビュー画像で作業することができます。実際の画像データを読み込ませながら作業すると、動作が遅くなり作業効率が落ちてしまいます。特にパソコンの処理能力が低かった時代、プレビュー画像が役に立ったとか。
EPSオプションでプレビューの画質や圧縮方法を選択することによって、プレビューの画像の品質を変えることができます。
※プレビューデータ(上記)の画像は、右の図の設定で保存しました。
最近のイラストレーター(Adobe Illustrator CC 2014)上では、デフォルトでEPSの実際画像データを使用するように設定されていますので、プレビュー画像データを表示させるには、環境設定が必要です。
[編集]→[環境設定]→[ファイル管理・クリップボード]から「リンクされたEPSに低解像度の表示要画像を使用」にチェック!
※(ちなみにMacの場合は)[Illustrator]→[環境設定]→[ファイル管理・クリップボード]から「リンクされたEPSに低解像度の表示要画像を使用」
作業中に注意したいこと
保存形式にご注意ください
PhotoShop EPSの保存形式を選ぶときに、PhotoShop DCS x.0(*.EPS)を選ばないようにご注意ください。
印刷に使われる版はC、M、Y、Kの4つの版が必要であることは皆さんもご存知だと思いますが、このDCSファイルはその4つの版を「.C」、「.M」、「.Y」、「.K」などに分けて保存する形式です。
画像の配置などにファイルがこのように複数必要となりますので、非常にエラーが起こりやすいのです。ですので、EPSでの保存はPhotoshop EPSにしてくださいね!
保存時の設定にご注意ください
EPSの保存のオプションでは、全ての項目にチェックを入れないようにお願いします。
チェックボックスのいずれかにチェックが入っていた場合、画像の色味が変化して出力されることがあるそうです。
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いかがでしたか?DTPが普及し始めた頃から今もなお、よく使われているEPS形式。
エンコーディング設定で、可逆圧縮、または、不可逆圧縮を選べることもできるので、容量の削減もできますよ。
ちなみに印刷のウエーブでは、EPS以外にも他のファイル形式での作成もご案内しております。
さらに知識を深めて場面に適した画像形式の使い分けができるよう、これからもブログでご案内していきます!
次回はTIFF画像についてご紹介します。お楽しみに!