チラシを完成させるまでのプロセスと、チラシ作りのコツをご紹介している「スーパーチラシ作成術」。
第3回目の今回は、前回で予告しました効率的で簡単・スピーディーに枠を割る方法のうち1つ目、Illustratorの「変形パレット」を利用した枠の割り方をご紹介します。
変形パレットとは?
左の図のような幅291mm×高さ146mmの枠を、変形パレットを使って3等分にしてみましょう。
初めから95mmで割れるとわかっているのなら話は早いのですが、実際はそうもいきません。。。
変形パレットを使用すれば、簡単です!!
変形パレットの機能
(´・ω・`) < 変形パレットって何だっけ?
「変形パレット」というとピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんが、Illustratorを使用されている方であれば、ほとんどの方が知らず知らずのうちに使っている機能です^^
変形パレットには、オブジェクトの位置・サイズ・方向が表示されます。
値を入力することで、オブジェクトの位置や大きさなどを編集できる便利なツールです。
■移動
移動させたいオブジェクトを選択し、XとYのテキストボックスに任意の数値を入力すると、その位置に移動することができます。
■拡大/縮小
WとHのテキストボックスに数値を入力すると、拡大・縮小が可能です。
また、縦横比率を固定したまま大きさを変更したいときは、縦横比固定アイコンをクリックします。
■回転/傾き
変形パレットで角度を指定して、オブジェクトの角度を変えたり回転させることができます。
また、シアー角度を指定すると、オブジェクトをシアー(軸に対する角度に沿って変形)することができます。
■基準点を設定できる
変形時の基準点は、左のアイコンで設定できます。
小さな白い正方形のいずれかを選択すると、その位置を基準点とてオブジェクトが編集されます。
1.枠の「すきま」の値を、引き算で設定しよう
変形パレットで値を計算する
実は、知らなかったという方も多いかもしれませんが、変形パレットは、数値に直接「+」「-」「*」「/」を入力することで、自動で値を計算する機能があります。
この機能を使って枠を割っていきます。
変形の基準点を左上に設定し、割りたいオブジェクト(今回はW291×H146mmの枠)を選択します。
次に変形パレットの幅(W)の数値から、すきまの数値をマイナス(引き算)します。
今回は3mmが2ヶ所なので「-6」と入力します。すると、幅(W)の数値は自動的に285mmとなります。
引くすきまの数値を求めるのがややこしいかもしれませんが、「(割りたい数-1)×すきまの値」で求められます。
たとえば、すきまを2mmあけて5等分したい場合
「(5-1)×2=8」となるので、8mmを引けばOKとなります。
同じように、すきまを5mmあけて8等分する場合
「(8-1)×5=35」となり、引く値は35mmとなります。
2.枠の数で割り算をしよう
次に、幅(W)の数値を、割りたい枠の数で割ります。今回は3等分したいので「/3」と入力します。
すると、W95×H146mmの枠ができます。
3.枠をコピーして配置しよう
2で変形させた枠を『オブジェクト→変形→移動』で水平方向に98mm(幅95mm+すきま3mm)の位置にコピーします。
あとは複製して配置するだけ
コピーしたオブジェクトを、もう一度同じように水平方向に98mmの位置にコピーすれば、きれいに3等分することができます。
この方法であれば、わざわざ計算しなくても簡単に枠を割ることができます。
今回は幅を3等分しましたが、もちろん高さでも同じように可能です♪
(´-ω-`) < 数字は苦手だよ・・・汗
という方、スイマセン。。。
私も数字はすごく苦手です。が、慣れればとても便利な機能ですのでぜひ使ってみてくださいね☆
次回も、Illustratorでの便利な枠の割り方についてご紹介します。
ちょっとマニアックな方法…かもしれませんが、とっても便利な機能ですので、お見逃しなく!!!
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