今回のテーマは「紙のサイズ」です。
「A判」、「B判」
現在使用される印刷物サイズの規格はA判、B判が一般的ですよね。ご存知の方も多いと思いますが、A判は国際標準、B判は日本独自のローカルな規格です。
90年代以降、公文書等の書類にも国際標準のA判が多く用いられるようになりましたが、大学ノートや週刊誌などB判は今でも日本人にはなじみ深いサイズですね。
A判、B判ともに0判の半分が1判、1判の半分が2判…と、短辺と長辺の比率が1:√2の関係を保ったままとなるのが特徴です。
A判とB判のオモシロい関係
さらにA判とB判には、
・B判の長辺はA判の対角線に等しい。
・A判の面積を1.5倍するとB判の面積となる。
というちょっとオモシロい関係もあります。
「菊判」「四六判」
ちなみに「とっても重い?!紙のはなし」でも出てきた「菊判」「四六判」は印刷や製本の際必要な余白を含む原紙寸法の規格です。A判、B判はこの原紙サイズから効率よくページを取れるよう規格されています。
菊判とは
菊判(636×939mm)
アメリカの標準判(25×36inch)のサイズに由来。A列系。呼び名の由来は「ダリヤ=菊」や「聞」など諸説あります。
四六判とは
四六判(788×1091mm)
江戸時代、公用紙として用いられていた美濃判のサイズに由来。原紙の一般的なサイズ。B列系。原紙の四六判を32面に断裁すると4寸x6寸(=128x188mm)となるため「四六判」と呼ばれるようになったようです。
紙のサイズの呼称
ややこしいのがそれぞれのサイズの呼称です。「A1」を「A全」と呼んだり、「A4」も「菊8裁」など…厳密には仕上がりサイズか原紙サイズかで寸法が異なりますのでご注意ください。
サイズ(仕上げ寸法) | 原紙寸法 | 呼び方例 |
---|---|---|
A0(841×1189) | 菊倍判(939×1272) | A0、A倍 |
A1(594×841) | 菊全判(636×939) | A1、A全、菊全 |
A2(420×594) | 菊半裁(469×636) | A2、菊半 |
A3(297×420) | 菊4裁(318×469) | A3、菊4つ切り |
A4(210×297) | 菊8裁(234×318) | A4、菊8つ切り | B1(728×1030) | 四六全判(788×1091) | B1、B全、四六全 |
B2(515×728) | 四六半裁(545×788) | B2、四六半 |
B3(364×515) | 四六4裁(394×545) | B3、四六4つ切り |
B4(257×364) | 四六8裁(272×394) | B4、四六8つ切り |
[注意]
※単位はmm
※原紙のA全判の寸法は、625×880(mm)と厳密には仕上がりA1サイズとは異なります。