ご無沙汰しております、上坂です。
今年最後の留意点プラスです。
今回は、皆さんがデザインやレイアウトをされる上で、ちょっと気をつけるといいかもしれない点をピックアップしていきます。
1:画像の反転を行うときは要注意!
画像の反転とはどういうことでしょうか。
デジタルカメラなどで撮影した画像をレイアウトした際、「この画像は反転させたほうがいいかな」と感じる時があるかと思います。たとえば、人の表情などは、左向き・右向き・正面などで印象が大きく変わることもありますね。
再撮影などができればいいのですが、なかなかそのような時間も費用もないときもあります。
デジタルデータというのはこのような時は便利なもので、フォトショップなどで「水辺方向に反転」すれば、簡単に反転画像ができてしまったりします。
ここで気をつけていただきたいのが、その反転により画像を使用できない、使用してはいけないものに変化することがあることです。どういうことでしょう。
「背景画像に看板などの文字があるとき」
反転するということは、当然文字も反転し、鏡文字になります。これは画像として使用するのはおかしいですね。ご注意ください。
「和服の人物を反転する」
あまりないことかもしれませんが、これは危険です。
和服を着た人物を反転することは、「袈裟が逆になる」ことになります。
みなさんは「左前」「右前」という言葉をご存知でしょうか。
縁起のいい話ではありませんが、「左前」というのは、一般的には亡くなられた方の衣装の袈裟の合わせ方になります。
ここでいう「前」というのは、和服を着るときに、「最初に肌につける方」なので、通常は「右前」という形となります。
(和服を着た人を正面から向かって見たとき、重ねの上側が右側となる。これが「右前」。また、洋服の場合は男性が右前、女性が左前となることが多いです)
亡くなられた方の衣装はこれが逆となります。
画像を反転すると、当然「右前」が「左前」という形となり、「縁起の悪い」画像となります。ご注意ください。
2:文字入力に関して
「表記揺れ」
表記揺れとはなんでしょうか。簡単に言うと、以下のような文章となります。
「WAVEは印刷通販のパイオニアです。お客様のニーズに応えられるよう、これからも精進して参ります。弊社対応ソフトは、主にAdobeのイラストレーターやフォトショップでのご入稿となります。イラストレータの対応バージョンは…(以下略)」
どこが変か、お分かりになりますでしょうか。
表記揺れの定義は
「同じ意味・内容・機能の言葉であるにもかかわらず、同義語や、ひらがな・カタカナの混在などで表記が割れている状態。」
です。
上記の例では、「イラストレーター」と「イラストレータ」ですね。意味は同じなのに、表記の仕方が異なる場合です。
ほかに例を挙げると、「サーバー」と「サーバ」、「セキュリティ」と「セキュリティー」など。
表記の統一をしていただくと、きれいな文章となると思います。
3:冊子作成に関して
主に中綴じ冊子を制作される場合の注意点です。
弊社の冊子のテンプレートをご確認いただくと、「文字などの大切な要素は仕上がりよりも3mm以上内側に配置されることを」お勧めしております。
これはなぜかというと、ご注文いただく冊子が8ページや16ページの比較的少量のページ数の場合は、あまり問題になりませんが、「ページ数が多くなればなるほど、文字切れの危険性が上がる」からなのです。
紙厚にもよりますが、ページ数の多い中綴じ冊子の場合、ページの中心になればなるほど、断裁される数値が大きくなります。
(紙を重ねて束ねて断裁するので、48ページの冊子の場合はホチキスがつくページ、つまり24・25ページの部分が一番断裁量が大きいことになります。)
つまり、仕上がり位置ぎりぎりに「必要な要素」を配置された場合、ページ数が多ければ、必要な要素が断裁されてしまうことがあるということです。
とくに48ページを越える場合や、64ページなどの場合はご注意ください。
(デザイン上、文字切れなどが許される場合はこの限りではありません。)
いかがでしたでしょうか。
今年もありがとうございました。
来年もよろしくお願い申し上げます。
よいお年を。